10月3日に中山競馬場でスプリンターズSが開催されました。このレースは秋シーズンのスプリント王者を決める非常に重要な一戦で、JRAには2つしかないスプリントGIのうちの1つです。

天候は晴れ、馬場状態も良馬場で開催され、晴れの舞台に16頭が出走しました。GI優勝馬はレシステンシアとダノンスマッシュ、モズスーパーフレアでした。もちろんこれらの馬は有力馬であり、実際にGI優勝馬は1番人気と2番人気、5番人気に支持されていました。

今回の注目馬は様々いますが、まず挙げられるのはダノンスマッシュです。今年4月に香港で行われたチェアマンズスプリントは1番人気ながら敗れたものの、昨年は香港スプリントを制し今年の初戦は高松宮記念も勝利しています。チェアマンズスプリントの敗戦から5ヶ月以上経過している点が不安視されましたが、結果的にスプリンターズSでは1番人気でした。

2番人気は1600mのレース以外では常に安定した走りを見せるレシステンシア。最近は逃げることもなく良いレースができるようになったので、かなり騎手も乗りやすくなったと思います。特に今回騎乗するのはルメール騎手ですから文句なしのレースが期待されました。

3番人気はGI馬のモズスーパーフレアではなく、3歳牡馬のピクシーナイト。勝利は今年1月のシンザン記念までさかのぼりますが、夏に急成長しCBC賞では古馬相手に2着、そしてG2のセントウルSではレシステンシアとタイム差なしの2着。現在3歳ですから成長度合いを考えるとこの馬から馬券を買いたい!と思う方もたくさんいたはず。それが単勝オッズ5.3倍という結果になったのだと思います。

4番人気以降は10倍を超えて、ジャンダルム、モズスーパーフレア、クリノガウディーと人気は続きます。

スタート自体は比較的揃いましたが、ニの足が遅い馬もいれば、逆にモズスーパーフレアのように大外からでも余裕でハナを切ることができる馬もいます。競馬セブンや大方の予想通りモズスーパーフレアが逃げ、余裕な感じで3コーナーを迎えます。しかし4コーナーをまわる頃にはその余裕が陰りを見せ始めますが、残り200m地点でも頑張って粘っています。

しかしその直後に道中では好位にいたピクシーナイトが一気に抜け出して後続に差をつけます。外からレシステンシアが追い込み、そしてその内から伸びてきたシヴァージも力を出し尽くしますが、それぞれ2着と3着でした。

上位の道中の位置取りを見てみると基本的には前で競馬をした馬が好勝負をしたことが分かります。意外だったのはダノンスマッシュが6着に敗れてしまったことでしょう。恐らく長期休養明けなどが響いたのかもしれませんね。

それにしても勝利を収めたピクシーナイトは圧巻の2馬身差での勝利。スプリントにおいて2馬身差というのは非常に素晴らしいことなので、次世代のスプリント王者候補に名乗り出た感じですね。

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