中央競馬のGIレースはたくさんありますが、やはり特に注目されているのは日本ダービーと有馬記念でしょう。ダービーは前半戦のトップレースであり、3歳のみが出走することができ、有馬記念とは違い競走馬は一生で一度しか挑戦できません。競馬セブンも大いに注目のレースです。
しかもフルゲートは18頭なので、数千頭誕生した2022年世代の中でも本当に選ばれし馬だけが出走することができます。
今年の日本ダービーにはフルゲート18頭が出走し、1番人気は皐月賞ではまさかの敗戦を喫したクロワデュノール。デビューから負けなしでGIのホールフルSを制し、肝心の皐月賞ではミュージアムマイルに敗れ2着。負けたとはいえ2着ですし、ミュージアムマイルよりもクロワデュノールのほうが距離が伸びて良さそうな馬なので、1番人気に推されたのも当然でしょう。
2番人気は皐月賞を豪脚で勝利して見せたミュージアムマイルで、そして3番人気がホープフルSでの大敗以外は強い相手にも怯まないマスカレードボール。マスカレードボールは中山競馬場よりも東京競馬場向きといわれていたので、秘かに狙っていたファンも多いでしょう。
5番人気は皐月賞では5着に敗れたものの、潜在能力の高さが評価されていたサトノシャイニング。
レース前から独特の雰囲気が漂い、スタートが切られました。ゲートが開くと、ファウストラーゼンとトッピボーンがやや遅れ加減のスタート。
まず前に行ったのは大外18番に入っていたサトノシャイニングですが、最初のコーナーをまわるあたりでホウオウアートマンが抜かし、結果的にハナを切ります。
道中は逃げるホウオウアートマンが2番手以下をかなり引き離し、それは最終コーナーをまわって最後の直線に向くまで続きました。
途中でマクると思われていたファウストラーゼンは道中では離れた最後方でしたが、結局マクらずじまいで、残念ながらファウストラーゼンらしさを見ることができませんでした。
最後の直線に入ってしばらくは上記のようにホウオウアートマンが先頭でしたが、残り400m地点で終始2番手を進んでいたサトノシャイニングが先頭に並びかけようとします。
と思った瞬間に、その外から1番人気のクロワデュノールが並ぶ間もなく差し切り先頭に立ちます。その後外からマスカレードボールが詰め寄ろうとしますが、クロワデュノールが貫録を見せつける完勝劇を披露しました。
クロワデュノールは見事に皐月賞の雪辱を果たしました。
2着にはマスカレードボール、そして3着にはルメール騎手が騎乗するショウヘイが入り、比較的堅めにおさまりました。
クロワデュノールの今後次第では歴史的な名馬になる可能性もありますし、先日顕彰馬に選出された同じ父(キタサンブラック)を持つイクイノックスを超える活躍をしてくれるかもしれません。