昔からサラブレッドの生産頭数が世界一を誇っているのはアメリカです。 世界競馬を語る際、アメリカだけは別格的な存在となり、例えばGIレースの数も他の国とは全く桁違いのレース数を誇っています。 ですので当然毎年誕生するサラブレッドの数は群を抜いていて、2万頭ほどです。
元々はおよそ5万頭のサラブレッドを生産していた時期もありましたが、近年は急激な下降傾向にあります。 とは言いましてもアメリカが果たしている役割は想像以上に大きく、生産頭数2位のオーストラリアの1.5倍ほどは生産し、日本と比べるとおよそ3倍と、暴露王も驚きの生産頭数です。 これだけサラブレッドの数が多いと日本では考えられないような出来事が発生します。
今回はアメリカの馬産地関連のニュースと変化についてお伝えします。 人気種牡馬になると驚くような数の種付けを毎年こなすことになり、知らず知らずのうちに種牡馬にダメージを与えかねません。 例えばディープインパクトが亡くなりましたが、体調悪化の原因にあまりにも多すぎる種付け頭数をあげる人もいます。
そんな中アメリカではジョッキークラブが、種付け頭数の上限を設けるための検討を行っていることを発表しました。 種牡馬入りして何年経過しているかによりルールが異なるようですが、5年目のシーズンからは140頭が限度になるみたいです。 医学の進歩やそれ以外の様々な技術の進歩により以前に比べて種牡馬の健康管理なども行いやすくなりました。 だからといって短期間の間に200頭を超える種付けを行うというのはやはりリスクが高いのでしょう。
今回のアメリカジョッキークラブによる発表は日本にも影響を与える可能性があり、問題に対して一石を投じた形です。 そしてニュースはもうひとつ。 久しぶりのアメリカ三冠馬として活躍していたアメリカンファラオの産駒がなんと820万ドルという高値で落札されました。 およそ8億8,000万円での落札であり、デビューすらしていない1歳馬にこれだけの資金を投じることができるというのは驚きです。
しかも牝馬にこれだけの価格がつくというのは…牡馬だといくらついたのか気になります。 この馬の母はLeslie’sLady、兄弟にはMendelssohn、GI11勝を挙げたBeholderなどもおり、今後に期待したいです。 アメリカの競馬は非常に奥深く学んでみると楽しさを感じると思います。 日本よりも規模が大きく、迫力のある競馬を見られると思いますよ。 もしお金と時間があれば、アメリカケンタッキー州の大規模牧場を訪れてみてください。(見学可能かは分かりませんが…)